試行を繰り返しても同等な試験結果が得られることは、信頼性の上で非常に重要です。タンソーバイオサイエンスのGPCR活性試験は高感度で汎用的なだけでなく、再現性にも優れています。このことを確認するため、以下の実験を行いました。
実験1
試験を繰り返した際の結果の一貫性を評価するため、β1アドレナリン受容体(ADRB1)に対するイソプロテレノールの濃度依存的活性について、異なる日に3回試験を行いました(図1, 表1)。それぞれの試験のEC50値が非常に近く、再現性が良好であることがわかります。
試験 | EC50 | Hill係数 |
1回目 | 33 nM | 2.8 |
2回目 | 36 nM | 2.8 |
3回目 | 31 nM | 2.8 |
全体 | 33 nM | 2.8 |
実験2
試験実施者による結果のばらつきも評価しました。1型アンギオテンシン2受容体(AGTR1)のアゴニストモード(図2, 表2)、アンタゴニストモード(図3, 表3)のいずれにおいても、異なる試験実施者による結果がほぼ一致していることが示されました。
試験実施者2名による結果を示す(平均 ± SEM, n = 4)。AGTR1に対するアンギオテンシンIIのアゴニスト活性を測定し、各試験のHill係数が等しくなることを拘束条件に結果をS字曲線にカーブフィットした。
試験実施者 | EC50 | Hill係数 |
1 | 160 pM | 2.0 |
2 | 120 pM | 2.0 |
全体 | 140 pM | 2.0 |
試験実施者2名による結果を示す(平均 ± SEM, n = 4)。アンジオテンシンII存在下でAGTR1に対するバルサルタンのアンタゴニスト活性を測定し、各試験のHill係数が等しくなることを拘束条件にS字曲線にカーブフィットした。
試験実施者 | IC50 | Hill係数 |
1 | 2.1 nM | -1.4 |
2 | 2.4 nM | -1.4 |
全体 | 2.2 nM | -1.4 |
結論
タンソーバイオサイエンスのGPCR活性試験が再現性に優れており、試験の繰り返しや実施者による結果のばらつきが小さいことが検証実験により示されました。